エコバックスロボット掃除機、DEEBOTのN20シリーズとN10シリーズの違いを比較して、どのモデルがおすすめなのか紹介していきます。
エコバックスのロボット掃除機は次々に新しいシリーズが誕生していますが、ここでは2024年6月に新たにリリースされたN20シリーズと、2023年モデルのN10シリーズを比較していきます。
N20シリーズにはN20、N20 PLUS、N20 PRO PLUSの3モデルが、N10シリーズにはN10とN10 PLUSの2モデルがあり、今回はこの5モデルを比較していきます。
「PLUS」が付いたモデルは自動ゴミ収集機能が備わっている点については同じですが、N20シリーズは吸引力が高く、N10シリーズは水拭き機能とマッピングシステムがより高レベルなのに加えて、抗菌効果が高くなっています。
本文では、N20シリーズとN10シリーズの違いをもっと詳しく紹介し、どれがどんな人におすすめなのかも併せて紹介していきます。
▼エコバックスDEEBOT N20シリーズ
▼エコバックスDEEBOT N10シリーズ
DEEBOT N20とN10違いを比較
DEEBOT N20とN10、両シリーズを比較する前に、機種名に「PLUS」「PRO PLUS」が付くとどう違うのかを簡単に説明しますね。
- PLUSが付く→自動ゴミ収集機能がある
- PRO PLUSが付く→振動モップを採用している
ちなみに、2024年7月現在でN10シリーズに「PRO PLUS」モデルはありませんので、振動モップが付いているのはN20 PRO PLUSのみとなります。
上記のことをふまえた上で、シリーズごとの大きな違いについて紹介していきます。
吸引力の違い
掃除機選びでまずチェックしたいのが吸引力ですが、N20シリーズとN10シリーズでは以外にも大きな違いがあります。
- N20シリーズ:8000Pa
- N10シリーズ:4300Pa
N20シリーズの吸引力は8000Paと、DEEBOTロボット掃除機のハイエンドモデルと同等のレベルです。
一方のN10シリーズは4300Paですが、決して吸引力が低いわけではありません。
DEEBOTの吸引力は飛躍的に進化していて、そもそもN10シリーズがリリースされた当時の4300Paは驚異的な数字でした。
吸引力だけで「N10はおすすめしない」というのは早計ですし、4300Paの吸引力は一般的なロボット掃除機から見ても十分であることは間違いありません。
水拭き時の水量調節
水拭き時の水量は両シリーズ共に調整が可能ですが、N20シリーズが3段階なのに対し、N10シリーズは4段階に調整できます。
わずかな違いではありますが、細かく調整できる方が床の状態により合わせやすいメリットはありますよね。
▼エコバックスDEEBOT N20シリーズ
▼エコバックスDEEBOT N10シリーズ
ブラシの構造
ブラシの構造も両シリーズで異なっています。
N20シリーズのブラシ構造は、ブラシへの絡まりをなくすことに特化した「ZeroTangle™ Anti-Tangleテクノロジー」を採用しています。
ブラシの周りに短い櫛歯がびっしりと配置されており、吸い込む際に毛を真っ直ぐに伸ばした状態で取り込むため、ブラシに絡みつくことがなく、清掃効率が落ちることもありません。
計算された21°の角度で植毛されたブラシには帯電加工が施されているので、静電気で毛が絡むリスクも抑えられています。
一方のN10シリーズには毛の絡みを防ぐ技術までは搭載されておらず、メインブラシ+2つのサイドブラシのシンプルな構造です。
メインブラシはフローティング構造で接地面積を大きくし、床への損傷を最大限に抑えながらしっかりとゴミをかき出します。
また、別売りのラバーブラシにも対応しており、こちらはブラシに絡んだ毛を簡単に取り除けます。
自動ゴミ収集の仕組み
自動ゴミ収集機能が付いているのは、商品名に「PLUS」のついたモデルなので、ここでは該当する3モデルについて紹介していきます。
N20シリーズ(N20 PLUS、N20 PRO PLUS)は、これまでのDEEBOT掃除機になかった「サイクロン式」を採用しています。
吸い込んだゴミと空気を95%の高い分離率で分けて、さらに4層のろ過システムで微細なゴミも逃しません。
ステーション内のダストボックスが透明になっており、ゴミの量が一目瞭然で、従来のようなダストバッグを使用しないので、ランニングコストも大きく抑えられます。
但し、ゴミを捨てる際にチリが舞う心配は少しありますので、長所と短所のどちらを優先するかが検討のポイントになりそうです。
N10シリーズは、収集したゴミを2.5リットルの大容量ダストバッグに収納するため、最終的なゴミ捨ては数ヶ月に1回となります。
ゴミ捨ての際に周囲を汚す心配がなく、ゴミを捨てる頻度も少なく済むのが利点です。
▼エコバックスDEEBOT N20シリーズ
▼エコバックスDEEBOT N10シリーズ
マッピングシステム
物体回避性能はそれぞれ以下の通りになっています。
- N20シリーズ:TrueMapping Intelligent Path Planning
- N10シリーズ:True Mapping2.0
N20シリーズはレーザーレーダースキャンでナビゲーションを行い、経路をしっかりとカバーしてアプリにてマップを再現します。
N10シリーズは、DEEBOT上位機種でもお馴染みの「True Mapping2.0」で、暗い場所でも10m先の間取り情報を把握しさらに360°スキャン、本体の位置もリアルタイムで把握します。
バージョンこそ違いますが、True Mappingは車の自動運転技術を応用した「D-ToF距離測定センサー」で、いずれも高度なマッピング技術です。。
抗菌フィルター、抗菌ダストバッグの有無
抗菌性についてはN10シリーズの方が優れています。
N10シリーズ本体には、2種類の抗菌剤を施した抗菌フィルターが搭載されており、99.99%以上の高い抗菌率を誇ります。
0.3㎛の粉塵やアレルギー物質も95%キャッチし、さらに活性炭層も付いて臭い物質も吸着します。
ゴミを集めるダストバッグも、不織布など4層の素材で作られている上に、こちらも抗菌率99.99%以上の抗菌仕様となっています(第三者機関の検査にて、大腸菌や黄色ブドウ球菌に対してのデータ)。
一方のN20シリーズには抗菌フィルターについては現時点では謳われておらず、ダストバッグを使用しないため抗菌性についてはN10に軍配が上がる形です。
価格帯について
N20、N10シリーズ共にエントリーモデルではありますが、価格も気になるところです。
この記事を作成している2024年7月11日時点で、エコバックス公式販売サイトでは完売しているものもありましたので、価格.comでの最安価格帯を調べてみました。
- N20:39,990円
- N20 PLUS:52,800円
- N20 PRO PLUS:58,800円
- N10:32,500円
- N10 PLUS:69,800円
N20は発売当初に比べて(一時的かも知れませんが)価格が下がっているようです。
吸引力、マッピング性能、抗菌性などそれぞれの違いと、価格を照らし合わせて検討したいところですよね。
尚、価格は日々変動する可能性が高いため、常に最新の情報をチェックすることをおすすめします。
▼エコバックスDEEBOT N20シリーズ
▼エコバックスDEEBOT N10シリーズ
DEEBOT N20とN10違いを表で比較
N20シリーズとN10シリーズの違いを比較した表です。
特徴 | N20シリーズ | N10シリーズ |
---|---|---|
吸引力 | 8000Pa | 4300Pa |
水拭き時の水量調節 | 3段階 | 4段階 |
ブラシの構造 | ZeroTangle™ Anti-Tangleテクノロジー | シンプルなメインブラシとサイドブラシ |
自動ゴミ収集の仕組み | サイクロン式 (N20 PLUS、N20 PRO PLUS) | 大容量ダストバッグ |
マッピングシステム | TrueMapping Intelligent Path Planning | True Mapping2.0 |
抗菌フィルター | なし | あり (99.99%以上の抗菌率) |
価格 | 39,990円 (基本モデル) | 32,500円 (基本モデル) |
各シリーズにはそれぞれ特徴がありますが、N20シリーズはより高い吸引力と高度なブラシ構造で高性能を実現しています。
一方でN10シリーズは水拭き時の細かな水量調節が可能で、抗菌フィルターが搭載されており、衛生面で優れています。
価格もN10シリーズの方がやや低めですが、どちらのシリーズも特定のニーズに応じて選ぶ価値があるでしょう。
▼エコバックスDEEBOT N20シリーズ
▼エコバックスDEEBOT N10シリーズ
DEEBOT N20とN10どっちがおすすめ?
エコバックスのロボット掃除機、DEEBOTのN20、N10両シリーズの違いを比較してきましたが、どっちがどんな人におすすめか、まとめていきますね。
N20シリーズがおすすめの人
- 吸引力を優先したい人
- ブラシのメンテナンスが楽な方が良い人
- ランニングコストを抑えたい人
N20の強力な吸引力は、DEEBOTのハイエンドモデル並みの8000Paです。
自動ゴミ収集機能がないN20になると4万円以下で購入できてしまうと考えると驚きですよね。
何よりも吸引力を重視したいという人にはN20シリーズがおすすめです。
また、長い髪やペットの毛がブラシに絡まるストレスを感じる人にも、毛絡みを防いだブラシ構造は魅力です。
ゴミ捨ての手間こそありますが、ダストバッグを別売り購入し続けることでのコストは決して少なくないので、ランニングコストを抑えたい人にもN20シリーズはおすすめです。
N10シリーズがおすすめの人
- マッピング性能が優秀な方が良い人
- ゴミ捨ての手間を省きたい人
- 抗菌性を重視したい人
一方のN10シリーズですが、吸引力こそ及ばないものの、ロボット掃除機としては十分なレベルです。
そのうえマッピング性能はN20シリーズに比べてバージョンが高いため、より精度の高いマップ生成を求めたい人にはおすすめです。
そして、吸引力に次いでニーズの分かれ目になりやすいのが抗菌性です。
特に自動ゴミ収集ありきで検討する場合、抗菌ダストバッグの有無が最重要視されると思います。
抗菌性はもちろんですが、ゴミ捨ての手間と周囲の汚れが気になるという人は、N10 PLUS一択といってよいでしょう。
▼エコバックスDEEBOT N20シリーズ
▼エコバックスDEEBOT N10シリーズ
DEEBOT N20とN10通の特徴
続いて、エコバックスのロボット掃除機、DEEBOTのN20シリーズ、N10シリーズに共通する特徴や機能について紹介していきます。
吸引+水拭きの2in1
N20シリーズ、N10シリーズ双方共に、吸引清掃と水拭きが1台で行えます。
ロボット掃除機で吸引清掃をしてくれるだけでも手間は大きく省けますが、人の手で雑巾がけや水拭きワイパーでお掃除することを考えると、両方ともお任せできるのは助かりますよね。
新しい機種がどんどん増えていることからも、2in1タイプのロボット掃除機のニーズが大きくなっていることがわかります。
OZMOモップシステム
水拭き機能である「OZMOモップシステム」も共通しています。
OZMOモップシステムとは、水拭きの際に適切な水量を自動でモップに送り込む仕組みです。
水量調節こそN20が3段階、N10が4段階と少しの違いはありますが、床の状態によって細かくアレンジできるのは便利です。
乗り越えられる段差は2cm
両シリーズ共に、敷居やラグなどの段差は2cmまで乗り越えられます。
2cmというと意外に高いので、ちょっとした敷居やお部屋との境目などは乗り越えられそうです。
最大稼働時間
フル充電してからの最大連続稼働時間は、N20、N10シリーズ共に300分です。
5時間もの連続稼働に耐えられるので、家全体を一気にお掃除しても途中でバッテリー切れが起こることはありません。
▼エコバックスDEEBOT N20シリーズ
▼エコバックスDEEBOT N10シリーズ
スマートスピーカーによる音声対応
N20、N10シリーズいずれも、スマートスピーカーを介して音声にて指示を出せます。
Google Home、Amazon Alexaがあれば、忙しくて手が離せない時などに声でお掃除スタート、ストップ」と指示ができます。
エコバックス専用アプリ対応
エコバックス専用アプリ「ECOVACS HOME」を駆使することで、お掃除はもっと便利にもっと楽になります。
お掃除のスケジュール予約、遠隔からのスタート/ストップ、水拭き水量の調整といった基本機能はもちろんですが、生成したマップを使った操作ができる点が大きいです。
マップをアプリ上に表示すると、お掃除したルートが一目瞭然ですし、お掃除する部屋の指定、進入禁止、水拭き禁止エリアの指定がスマホ上で可能です。
▼エコバックスDEEBOT N20シリーズ
▼エコバックスDEEBOT N10シリーズ
DEEBOT N20とN10の違いを比較まとめ
エコバックスロボット掃除機、DEEBOTのN20シリーズとN10シリーズの違いを比較し、どのモデルがどんな人におすすめかまとめてきました。
N20シリーズにはN20(本体のみ)、N20 PLUS(自動ゴミ収集ステーションあり)、N20 PRO PLUS(振動モップ機能がプラス)の3機種があります。
一方のN10シリーズはN10(本体のみ)、N10 PLUS(自動ゴミ収集ステーションあり)の2機種です。
5機種ある中のどれを選べばいいのか迷いそうですが、まずは「自動ゴミ収集があるか」、次に「吸引力はどうか」といったようにチャート式にして選ぶとわかりやすいかも知れません。
Ǹ20シリーズは吸引力が高く、ブラシに毛が絡みにくいこと、ランニングコストが低いのが長所です。
N10シリーズはマッピングのバージョンが高く、抗菌性に優れ、ゴミ捨ての手間が少ないのが長所です。
どの機能を優先するか、価格も含めてじっくり検討されることをおすすめします。
エコバックスロボット掃除機、DEEBOTのN20シリーズとN10シリーズでどれを選んだら良いのか迷われている人の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
▼エコバックスDEEBOT N20シリーズ
▼エコバックスDEEBOT N10シリーズ