エコバックスのロボット掃除機、N20シリーズとT20シリーズの違いを比較し、どれがおすすめなのか紹介していきます。
エコバックスのロボット掃除機DEEBOTは、手頃なエントリーモデルからハイエンドモデルまで多くのシリーズがあり、どれを選んだらよいのか迷ってしまうこともありますよね。
今回は、比較的低価格帯ながら必要十分な機能があるǸ20シリーズと、高機能モデルのT20シリーズについて違いを比較していきます。
N20シリーズにはPLUS、PRO PLUSが、T20にはOMNI、eOMNIがそれぞれ付いている機種がありますが、基本のシリーズ性能と合わせての比較をしていきます。
両シリーズの違いはかなり大きく、N20シリーズにはない「モップ自動洗浄」がT20には搭載されています。
その反面、新しいモデルであるN20シリーズは吸引力が進化していますし、ブラシ構造を見直して髪の毛が絡まない仕様となっている点も要注目です。
吸引力やブラシ構造を重視するか、モップ自動洗浄が必要か、予算はどうかといった点がニーズの分かれるところですね。
シリーズとしての大きな違いを先にお伝えすると、以下の通りになります。
- N20シリーズ:シンプルで必要十分、吸引力が高くブラシに毛が絡みにくい
- T20シリーズ:自動クリーニング(洗浄&乾燥)、物体回避とマッピングのレベルが高い
本文では、エコバックスDEEBOTのN20シリーズ、T20シリーズの違いを比較し、どれがどんな人におすすめか紹介していきます。
▼エコバックスDEEBOT N20シリーズ
▼エコバックスDEEBOT T20シリーズ OMNI
▼エコバックスDEEBOT T20シリーズ eOMNI
DEEBOT N20とT20のシリーズ内の違いを比較
エコバックスDEEBOTのN20シリーズ、T20シリーズについて違いを比較していきます。
N20シリーズには無印の「N20」の他、「PLUS」「PRO PLUS」、T20シリーズには「OMNI」「eOMNI」が付いていますが、先ずはこちらの違いを簡単に説明しますね。
N20シリーズの違いは名前で見分ける
N20シリーズの「PLUS」は自動ゴミ収集機能があるタイプ、「PRO」はモップが振動する仕様になっているタイプ、つまり「PRO PLUS」は自動ゴミ収集と振動モップの両方をもつということです。
Nシリーズ | 自動ごみ収集機能 | 振動モップ |
---|---|---|
N20 | X | X |
N20 PLUS | ◯ | X |
N20 PRO PLUS | ◯ | ◯ |
T20シリーズはモップの洗い方と音声アシスト、吸引力が違う
T20シリーズは「OMNI」も「eOMNI」も両方とも自動ごみ収集機能も振動モップもついています。
この2機種の違いは
- 「OMNI」はモップの温水洗浄があり、独自の音声アシスタントが付いている
- 「eOMNI」は吸引力がOMNIよりアップし、モップの温水洗浄はありませんが乾燥を熱風で行う
という点です。
T20シリーズ | モップ温水洗浄 | モップ熱風乾燥機能 | 音声アシスタント | 吸引力 |
---|---|---|---|---|
T20 OMNI | ◯ | X | ◯ | 6000Pa |
T20 eOMNI | X | ◯ | X | 7100Pa |
N20、T20シリーズだけでもこれだけの豊富なラインナップがあるので、違いを知らないとミスマッチが起こりそうですよね。
というわけで、N20とT20シリーズの機能面での違いをじっくりと比較していきますね。
DEEBOT N20とT20違いを比較
吸引力の違い
吸引力は以下の通りになっています。
- N20シリーズ全モデル:8000Pa
- T20 OMNI:6000Pa
- T20eOMNI:7100Pa
N20シリーズは2024年発売の新シリーズなので、それだけ吸引力は進化しています。
T20 OMNIは6000Pa、T20eOMNIは7100Paと一見見劣りするようにも思えてしまいますが、ロボット掃除機の吸引力はどのメーカーもこの数年で大幅にアップしています。
数年前なら3000Paでも十分な吸引力と言われていましたし、T20 OMNIの発売当時(2023年)は驚異的な吸引力のモデルが出たという印象をもっていました。
エコバックスのロボット掃除機自体の吸引力レベルの高さに驚かされるばかりですが、吸引力に特化して選ぶならN20シリーズが要注目といえそうです。
ブラシ構造の違い
ブラシ構造もそれぞれ異なっています。
- N20シリーズ全モデル:Zero Tangleテクノロジーで毛の絡まりを防止
- T20 OMNI:ゴム製ブラシ
- T20eOMNI:ゴムと毛の混合ブラシ
N20シリーズのブラシは、エコバックスが新たに開発した「Zero Tangleテクノロジー」で、髪の毛やペットの毛がブラシに絡まるのを防ぎます。
櫛歯アレイ構造で、吸い込んだ髪の毛を真っ直ぐにして本体に取り込むことで、毛の絡まりを防止しながら空気の流れもスムーズにします。
V字型の毛ブラシも帯電防止加工されていて、メンテナンスも楽です。
T20 OMNIのブラシはゴム製で、床やカーペットに密着しながら強力にかき出します。
ゴム製なので、絡み付いた毛なども取り除きやすく、こちらもメンテナンスが楽です。
T20eOMNIは、ゴムと毛の混合ブラシになっています。
毛とゴムのいいところ取りともいえますが、ゴム素材のみのT20 OMNIのメンテナンス性は捨てがたいですよね。
T20eOMNIのブラシは、別売りのゴム製ブラシとの互換性があるので、気になる方はチェックしてみてくださいね。
N20シリーズはサイクロン式で紙パック不要
N20シリーズの中でも自動ゴミ収集機能のあるPLUSとPRO PLUSは、これまでのエコバックスロボット掃除機になかった「サイクロン式」を採用しています。
ゴミステーションはエコバックス初の「Pure Cyclone」テクノロジーで、ゴミと空気を完全に分離することで集塵パワーを落とすことなく、効率よくゴミを集めます。
紙パックが不要のタイプなのでコストも抑えられます。
しかしながら大容量の紙パックがある利点も大きいので、「我が家のスタイルにはどっちが合っているか」を検討してみてくださいね。
▼エコバックスDEEBOT N20シリーズ
▼エコバックスDEEBOT T20シリーズ OMNI
▼エコバックスDEEBOT T20シリーズ eOMNI
モップシステムについて
全モデルに共通して水拭き機能はありますが、モップシステムのバージョンは以下の通り違いがあります。
- N20とN20 PLUS:OZMO
- N20 PRO PLUS:OZMO Pro 2.0
- T20シリーズ:OZMO Turbo 2.0
N20シリーズでもN20とPLUSはモップを通過させるのみですが、PRO PLUSだけはモップシステムのバージョンが進化していて、モップを振動させてしつこい汚れをより落としやすくなっています。
T20シリーズはモップの形状が丸型の回転式で、1分間あたり最大で180回も回転しながら頑固な汚れを落としていきます。
モップの洗浄・乾燥があるか
N20シリーズとT20シリーズの最大の違いといえるのが、モップの自動クリーニング機能です。
N20シリーズではモップを都度手洗いし、干して乾燥させる必要がありますが、T20シリーズでは自動で洗浄と乾燥まで行なってくれます。
T20 OMNIは温水で洗浄し温風で乾燥、T20eOMNIは温水洗浄ではありませんが、熱風乾燥機能があります。
自動クリーニングの有無は、N20とT20、両シリーズの大きな違いの一つといえますね。
連続稼働時間
最大の連続稼働時間は、N20シリーズが300分、T20シリーズは260分です。
N20の方が40分長くなっていますが、260分でも4時間20分と考えると十分な長さです。
▼エコバックスDEEBOT N20シリーズ
▼エコバックスDEEBOT T20シリーズ OMNI
▼エコバックスDEEBOT T20シリーズ eOMNI
物体回避&マッピングのバージョンの違い
物体回避機能とマッピングについても違いがあります。
N20シリーズでは、TrueMapping Intelligent Path Planningを採用しており、レーザーレーダーでお掃除経路をスキャンし、正確にナビゲーションします。
階段などの大きな段差やカーペットも検知して、回避してくれます。
一方のT20シリーズには物体回避機能としてTrueDetect 3D 3.0 を搭載しています。
物体を3Dでスキャンすることでミリ単位の回避が可能となり、床のコードやおもちゃなども認識して回避します。
マッピング機能は、DEEBOTの上位機種に多く搭載されているTrueMapping2.0で、360°スキャンをすることで家の構造をより正確に把握します。
物体回避とマッピングについては、T20シリーズの方が優れているといえます。
カーペットを認識したらどうなる?
水拭き中にカーペットに乗り上げたりしないか心配だという人も少なくないかも知れません。
両シリーズ共にカーペットを回避するので、安心して水拭きしていただけますが、回避の方法が異なります。
N20シリーズはカーペットを検知すると避けるように走行して回避しますが、T20シリーズでは自動でモップをリフトアップしながら走行します。
価格帯の違い
エントリーモデルのN20シリーズと、上位モデルのT20シリーズでは価格帯も異なります。
機能面ではどのモデルが我が家に合っているか、予算の範囲内か、といった要素が購入の決め手になるのは当然ですよね。
記事作成時点(2024年7月25日)での公式取扱い価格で比較していきます。
- N20:49,990円
- N20 PLUS:62,800円
- N20 PRO PLUS:69,800円
- T20 OMNI:179,800円
- T20eOMNI:149,800円
このように並べてみると、シリーズごとに価格帯が全く異なることがわかります。
次の項では、どのモデルがどんな人におすすめかをまとめていくので、参考にしてみてくださいね。
尚、価格は常に変動する可能性が高いので、最新の情報をチェックすることをおすすめします。
▼エコバックスDEEBOT N20シリーズ
▼エコバックスDEEBOT T20シリーズ OMNI
▼エコバックスDEEBOT T20シリーズ eOMNI
DEEBOT N20とT20違いを表で比較
DEEBOTのN20シリーズとT20シリーズの違いを比較して表を作ってみました。
特徴 | N20シリーズ | T20シリーズ |
---|---|---|
吸引力 | 8000Pa (全モデル共通) | OMNI: 6000Pa eOMNI: 7100Pa |
ブラシ構造 | Zero Tangleテクノロジー(毛の絡まり防止) | OMNI: ゴム製ブラシ, eOMNI: ゴムと毛の混合ブラシ |
自動ゴミ収集機能 | 「PLUS」モデルにサイクロン式自動ゴミ収集機能搭載 | 全モデルにサイクロン式自動ゴミ収集機能搭載 |
モップシステム | N20: 通常モップ, PRO PLUS: 振動モップ (OZMO Pro 2.0) | OMNI: 回転モップ (OZMO Turbo 2.0) |
モップの自動洗浄・乾燥 | なし | OMNI: 温水洗浄と温風乾燥, eOMNI: 熱風乾燥のみ |
連続稼働時間 | 300分 | 260分 |
物体回避機能 | TrueMapping Intelligent Path Planning | TrueDetect 3D 3.0 |
カーペット回避技術 | カーペット検知時に避ける方式 | モップをリフトアップしながら回避 |
価格 | N20: 49,990円, PLUS: 62,800円, PRO PLUS: 69,800円 | OMNI: 179,800円, eOMNI: 149,800円 |
N20シリーズは高い吸引力と革新的なブラシ構造が特徴で、より経済的なシリーズになっています。
一方でT20シリーズはモップの自動洗浄・乾燥機能や低遅延の物体回避技術が特徴な高級モデルです。
どちらのシリーズも特定のニーズに対応しているので、何を優先するかで選べるように色々なタイプが展開しているのは消費者にとっても嬉しいですよね。
▼エコバックスDEEBOT N20シリーズ
▼エコバックスDEEBOT T20シリーズ OMNI
▼エコバックスDEEBOT T20シリーズ eOMNI
DEEBOT N20とT20どっちがおすすめ?
エコバックスDEEBOTのN20シリーズとT20シリーズの違いを比較してきましたが、どのモデルがどんな人におすすめかまとめていきますね。
N20がおすすめの人
N20は最もシンプルなモデルで、自動ゴミ収集機能も付いていません。
しかしながら吸引力やブラシ構造などは他モデルと同じです。
しかも5万円を切る価格でこれだけの吸引力をもつロボット掃除機を購入できるというのはかなりお得といえるので、自動ゴミ収集機能にこだわらなければ非常にコスパに優れたモデルです。
N20をおすすめしたいのは「低価格で吸引力の高いロボット掃除機を求めたい人」です。
N20 PLUSがおすすめの人
N20 PLUSは自動ゴミ収集機能がついており、ある程度溜まってからのゴミ捨てとなるので、N20に比べて手間がかかりません。
PRO PLUSとの違いは振動モップがあるかどうかのみですが、価格差が7,000円なのでちょっと悩ましいところです。
N20 PLUSをおすすめしたいのは「吸引力+自動ゴミ収集が必要で、予算を抑えたい人」です。
N20 PRO PLUSがおすすめの人
N20シリーズ内で最もスペックの高いのがPRO PLUSで、上位機種にも遜色のない必要十分な機能を備えながらも価格は6万円台という、驚くようなコスパの良さです。
そのためN20 PRO PLUSをおすすめしたいのは「吸引、水拭きとも高レベルながら比較的低価格のロボット掃除機を求めたい人」です。
T20 OMNIがおすすめの人
T20シリーズは、吸引力やブラシへの毛がらみ防止などについてはN20に及ばないものの、モップの自動クリーニングやハイレベルの物体回避&マッピング機能を備えています。
なかでもT20 OMNIは、モップを温水洗浄する点がポイントです。
油汚れも高温で洗浄することで落としやすくなり、モップをより清潔に保てます。
吸引力についてはT20eOMNIの方が上なので、どちらの機能を取るかがポイントになります。
以上のことから、T20 OMNIをおすすめしたいのは「モップの温水洗浄」を重視する人です。
T20eOMNIがおすすめの人
T20eOMNIはモップ洗浄こそ冷水ですが、乾燥は熱風で行ないます。
吸引力はOMNIに比べてもかなり高い数値となっているので、吸引力重視の人にもピッタリです。
T20eOMNIをおすすめしたいのは「吸引力が高い自動クリーニング機能のあるモデル」を求める人です。
▼エコバックスDEEBOT N20シリーズ
▼エコバックスDEEBOT T20シリーズ OMNI
▼エコバックスDEEBOT T20シリーズ eOMNI
DEEBOT N20とT20通の特徴
続いて、エコバックスDEEBOTのN20シリーズとT20シリーズに共通する機能や特徴について紹介していきます。
吸引と水拭きを1台で賄える
N20、T20シリーズの全モデルが、1台で吸引清掃と水拭き清掃を賄うことが可能です。
高い吸引力でゴミや微細なホコリをしっかりと吸い取った後で、床をきれいに水拭きしてくれるので、毎日のお掃除がとても楽になります。
乗り越える段差の高さ
乗り越えられる段差は、どのモデルも2cmまでとなっています。
廊下とお部屋の継ぎ目や和室の敷居なども2cmまでであれば難なく乗り越えるので、安心してお掃除を任せられますね。
アプリ連携で便利にお掃除
エコバックスのロボット掃除機に共通するのが、専用アプリとの連携機能です。
毎日のスケジュール予約や、マップを開いてのエリア清掃、進入禁止や水拭き禁止指定などの細かな指示ができるので、我が家流にお掃除をカスタマイズできます。
たとえば旅行先からもスマホでお掃除指示ができるので、帰ってきたらお部屋は綺麗な状態です♪
チャイルドロック
ロボット掃除機の動きが面白くて、小さなお子さんが触ってしまいケガや誤作動が起きるのを防ぐため、チャイルドロック機能も共通して搭載されています。
よく猫などが動く掃除機に乗っている動画が出回っていますが(可愛いですけどね)、ペットが同様に触れて動き出してしまうといったことも回避できます。
音声で指示を出せる
T20 OMNIだけはエコバックス独自の音声アシスタント「YIKO」を採用していますが、他のモデルは全てスマートスピーカーを介する形で音声指示が可能です。
スタートやストップ、「キッチンを水拭きして」などの具体的な指示もできるので、お掃除したい時にすぐできる点がとても便利です。
▼エコバックスDEEBOT N20シリーズ
▼エコバックスDEEBOT T20シリーズ OMNI
▼エコバックスDEEBOT T20シリーズ eOMNI
DEEBOT N20とT20の違いを比較まとめ
エコバックスのロボット掃除機、N20シリーズとT20シリーズの違いを比較し、どのモデルがどんな人におすすめなのかも併せて紹介してきました。
シリーズとしての大きな違いをまとめると以下の通りになります。
- N20シリーズ:シンプルで必要十分、吸引力が高くブラシに毛が絡みにくい
- T20シリーズ:自動クリーニング(洗浄&乾燥)、物体回避とマッピングのレベルが高い
ほぼ別物と言っていいほどの違いはありますが、それぞれに優れている点があり、特に吸引力についてはN20の方がかなり進化しています。
どこまでの機能が必要かを、予算と併せて検討しながらじっくり選んでいただければと思います。
DEEBOT N20シリーズとT20シリーズの違いを調べている人や、どれを購入したら良いか迷われている人の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
▼エコバックスDEEBOT N20シリーズ
▼エコバックスDEEBOT T20シリーズ OMNI
▼エコバックスDEEBOT T20シリーズ eOMNI