エコバックスの新モデル、DEEBOT T50 OMNIとX8 PRO OMNIの違いを比較して、どっちがどんな人におすすめか紹介していきます。
個人的にとても楽しみだった、2025年の新モデル比較ですが、これでもかというほどの進化に驚くばかりです。
早速両者を比較してみると、吸引力、モップの構造、障害物回避性能、マッピングシステム、音声アシスタント、モップの洗浄乾燥……と多くの面で、T50 OMNI に比べてX8 PRO OMNIが大きくリードしています。
とはいえ、T50 OMNIも吸引力は十二分に高く、シリーズで最も本体が薄い(81mm)ため、狭いところのお掃除に真価を発揮してくれそうですよ。
本文では、エコバックスの新モデル、T50 OMNIとX8 PRO OMNIの違いをもっと詳しく比較して、どっちがどんな人におすすめかまとめていきます。
▼DEEBOT T50 OMNI

▼DEEBOT X8 PRO OMNI

エコバックスDEEBOT T50とX8PROの違いを比較
エコバックスのロボット掃除機、T50 OMNIとX8 PRO OMNIの違いを一つずつ比較していきます。
吸引力の違い
まずは吸引力ですが、前回の記事でT50 OMNIの15,000Paに驚いていたら、X8 PRO OMNIでは18,000Paと大きく超えてきています。
ロボット掃除機の吸引力は、少し前までは3,000Paくらいが一般的といわれていましたが、エコバックスのDEEBOTは短いスパンで大きな進化を遂げ、ついにここまで来たといった感じです。
折しも花粉や砂埃、ペットの換毛が気になる時期ですし、これだけ吸引力が高ければ安心できますよね。

モップの構造
両モデルの最も大きな違いといえるのが、水拭きモップの構造です。
T50 OMNIは、DEEBOTのハイスペックモデルではお馴染みの、回転する2枚の加圧モップですが、X8 PRO OMNIではローラー式のモップに変わっています。

ローラー式のモップが圧力をかけながら回転することで汚れを落としていく仕組みですが、さらに「常時モップ洗浄をしながら」という大きな特徴が追加されています。
例えば、広範囲にソースなどをこぼしてしまった時、通常のモップなら汚れを広げてしまうことにもなりかねません。
しかしX8 PRO OMNIは、汚れた部分を常に洗浄しながら水拭きするため、汚れの広がりや二次汚染の心配がありません。

汚れた水を回収しながら、きれいな水をモップに送り込む動作を高速で行うため、水拭きの質は格段に上がったといえます。
障害物回避性能
障害物回避性能の違いは、以下の通りです。
- T50 OMNI:AIVI 3D
- X8 PRO OMNI:AIVI 3D 3.0 Omni-Approach
どちらもAI技術を駆使した物体認識&回避性能ですが、X8ではさらにバージョンアップしており、VLM(視覚言語モデル)によって本体周りの物体をより正確に認識するようになっています。

そもそもAIVI 3Dが搭載されている時点で、エコバックスでもかなり上位の機種に限られていますので、どちらも非常に優秀な障害物回避性能を持っていることは間違いないですね。
▼DEEBOT T50 OMNI

▼DEEBOT X8 PRO OMNI

マッピングのバージョン
マッピング技術も以下の通りとなっています。
- T50 OMNI:TrueMapping 2.0
- X8 PRO OMNI:AINA 2.0インテリジェントナビゲーション
TrueMapping2.0は、約6分間に100㎡もの空間を読み込み、マップを生成します。
一方のAINA 2.0インテリジェントナビゲーションは、高速マッピングに加えてAIが高度な学習能力をもつことで、より速く正確に、間取りや家具、物体を認識しマップ化します。

音声アシスタントのバージョン
エコバックスの音声アシスタントといえば「YIKO(イコ)」、可愛らしいネーミングで既にお馴染みですが、こちらもそれぞれバージョンが異なります。
- T50 OMNI:YIKO 2.0
- X8 PRO OMNI:YIKO-GPT
既にT50でも従来より進化していて、3つのマイクで音声指示の精度が高くなっていますが、X8 PROに新たに搭載されたYIKO-GPTはその名の通り、本体とチャット(会話)ができるという、これまでに無い仕様となっています。
モップリフトアップの高さ
モップリフトの高さは、T50が0.9cm、一方のX8 PROは1.0cmです。
わずかな違いではありますが、この差が実は大きいともいえますよね。
▼DEEBOT T50 OMNI

▼DEEBOT X8 PRO OMNI

乗り越えられる段差
敷居や段差、ラグの厚みなど、スムーズに走行しづらいポイントで容易く止まってしまわないことがロボット掃除機に求められますよね。
T50は2cmの段差を超えますが、X8 PROは業界最高レベルの2.2cmまでの段差を超えられます。
家に段差が多かったり、厚みのあるラグを使っていたりして、これまでロボット掃除機を不安視していた人も、(現状を計測した上で)検討してみるのも良さそうです。
本体サイズの違い
本体サイズは以下の通りです。
- T50 OMNI:幅352.7×奥行き351.6×高さ81mm
- X8 PRO OMNI:幅353×奥行き351.5×高さ98mm
幅と奥行きこそ殆ど変わらないレベルですが、高さが大きく異なっています。
T50 OMNIの高さ81mm(8.1cm)は、DEEBOTシリーズでも屈指の薄さです。
そのため狭い隙間やベッドの下などもスイスイ進んでいき、お掃除の際に家具をずらす必要もありません。
モップ洗浄システムの違い
モップ洗浄、乾燥はDEEBOTの上位機種ならもう当たり前のような機能ですよね。
T50は70℃の高温水で洗浄し、45℃の温風にて乾燥することでモップの衛生を保ちます。
一方のX8 PROでは、モップの洗浄水の温度が40℃から75℃まで自動で調整されます。
お部屋の状態やモップの汚れ具合、汚れの質を判断することで、例えば油汚れなら高温で洗浄するように制御されています。
乾燥は最大63℃の熱風で行なわれるため、衛生面が特に気になる人にも安心です。

▼DEEBOT T50 OMNI

▼DEEBOT X8 PRO OMNI

洗浄液自動追加の有無
X8 PROのステーションには洗浄液が自動で追加される機能が付いています。
洗浄水と水を黄金比で自動調整し、追加することで洗浄効果をアップしています。
見守りカメラの有無
X8 PROにはビデオマネージャー、つまり見守りカメラ機能が搭載されています。
最近はペットカメラ等を活用している人も少なくないですが、ロボット掃除機が見守りカメラ機能も兼ねていますので、別途購入しなくても良くなるというメリットはもちろんあります。
お家の中の様子を、外出時にスマホで確認できるほか、写真や動画を撮影できるのも便利です。
最大稼働時間、充電時間
フル充電からの最大稼働時間、充電時間は以下の通りです。
- T50 OMNI:最大225分、充電3時間25分
- X8 PRO OMNI:最大291分、充電4時間37分
T50の方が稼働時間、充電時間共に短めですが、通常使用においては全く問題ないといえます。
価格について
最新モデルということで価格が気になるところですが、公式サイトを見たところ、期間限定でキャンペーン価格になっているようです。
T50 OMNIが129,800円→99,800円に、X8 PRO OMNIが199,800円→161,455円に大きく割引されています。
定価で70,000円ほど、値引き後で61,000円ほどの価格差となっていますね。
決して小さな差ではありませんが、どこまでのスペックが必要かをじっくり検討した上で選ぶのがベストです。
尚、価格は日々変動しますし、今回の割引も期間限定になっていますので、常に最新の情報をチェックすることをおすすめします。
▼DEEBOT T50 OMNI

▼DEEBOT X8 PRO OMNI

エコバックスDEEBOT T50とX8PROの違いを表で比較
ここまでご紹介したエコバックスDEEBOTのT50 OMNIとX8 PRO OMNIの違いを比較して表にして見ました。
特徴 | T50 OMNI | X8 PRO OMNI |
---|---|---|
吸引力(Pa) | 15,000 | 18,000 |
モップの構造 | 回転する2枚の加圧モップ | ローラー式モップ(常時モップ洗浄) |
障害物回避技術 | AIVI 3D | AIVI 3D 3.0 Omni-Approach |
マッピング技術 | TrueMapping 2.0 | AINA 2.0インテリジェントナビゲーション |
音声アシスタント | YIKO 2.0 | YIKO-GPT |
モップリフトアップの高さ(cm) | 0.9 | 1.0 |
乗り越えられる段差(cm) | 2.0 | 2.2 |
本体サイズ(mm) | 352.7×351.6×81 | 353×351.5×98 |
モップ洗浄システム | 70℃の高温水で洗浄、45℃の温風で乾燥 | 40℃〜75℃の温度調整、最大63℃で乾燥 |
洗浄液自動追加 | なし | あり |
見守りカメラ | なし | あり |
最大稼働時間(分) | 225 | 291 |
価格(円) | 99,800 | 161,455 |
DEEBOT T50 OMNIとX8 PRO OMNIの主な特徴と違いを比較表にまとめたので、参考にしていただければと思います。
▼DEEBOT T50 OMNI

▼DEEBOT X8 PRO OMNI

エコバックスDEEBOT T50とX8PROどっちがおすすめ?
エコバックスの新モデル、T50 OMNIとX8 PRO OMNIの違いを比較してきましたが、どっちがどんな人におすすめなのでしょうか。
T50 OMNI がおすすめの人
- 本体の薄さが魅力と感じる人
- これだけのスペックであれば、少しでも価格が安い方がいい人
T50は本体高さが8.1cmと、非常に薄型となっています。
ロボット掃除機が入れそうで入れない、そんな狭いすき間が気になる人や、家具をずらさないと難しいかも……という人におすすめのサイズ感です。
T50とX8 PROのスペックを比較すると、X8 PROが殆どの点で上回っています。
とはいえ、T50も吸引力15,000Paですし、エッジクリーニングや毛絡み防止、他にも従来モデルに比べて多くの点でグレードアップしています。
それなりに価格差もありますので、わが家ではこのくらいがいい、ここは譲れないといったラインは決めておいてもいいのかなと思います。
T50の機能なら十分、という人にはとてもコスパが良い製品といえます。
X8 PRO OMNI がおすすめの人
- 価格を鑑みても、よりスペックの高さを求める人
- 水拭き機能の高さを求める人
- 見守りカメラとしても活用したい人
X8 PROは、エコバックスの技術をこれでもかと詰め込んだハイスペックモデルです。
吸引力や障害物回避、ステーションの機能や音声アシスタントなど、どれをとっても満足の行くスペックです。
価格を鑑みても、機能に妥協したくない人には間違いなくおすすめです。
特に水拭き機能については、洗浄しながらローラーで拭き掃除していくため汚れを広げることもなく、質の高い清掃を実現しています。
常にきれいな面で拭いていくので、安心感が大きいですよね。
メインの機能ではないまでも、見守りカメラが付いているのも魅力で、ペットを飼っている人には特におすすめといえそうです。
▼DEEBOT T50 OMNI

▼DEEBOT X8 PRO OMNI

エコバックスDEEBOT T50とX8PROの共通の特徴
続いて、T50 OMNIとX8 PRO OMNIに共通する特徴や機能について紹介していきます。
ブラシの絡みにくさ
両モデル共に、毛の絡みを防止する「ZeroTangle」が進化した「ZeroTangle 2.0」を搭載しています。
計算された45°のV字型ブラシが毛を持ち上げて、V字型スパイラルブラシが毛をブラシの中央に集め、仕上げにV字型のコームアレイで絡まった毛をほぐしてスムーズな吸い込みをアシストします。
ブラシに髪の毛などが絡まることで、「吸いにくい」と感じるストレスも大きく軽減できますね。
壁際や隅までのカバー性能
お部屋の隅や壁の際、家具の脚元など、ゴミを取りにくいエッジ部分をカバーするTruEdge 2.0も共通しています。
奥まった部分に可動式サイドブラシとモップがしっかり届き、モップの形状こそ異なりますが、壁際カバー率100%を実現しています。
ステーションの設置サイズ
本体のサイズについては、高さという点で大きく異なっていますが、ステーションの設置サイズは意外にも同じです。
幅350×奥行き477×高さ533mm、とそれなりの広さは必要ですが、自動ゴミ収集に高温洗浄と乾燥機能まで揃っていることを考えると、決してデメリットとはいえないですね。
▼DEEBOT T50 OMNI

▼DEEBOT X8 PRO OMNI

エコバックスDEEBOT T50とX8PROの違いを比較まとめ
エコバックスの2025年新モデル、T50 OMNIとX8 PRO OMNIの違いを比較して、どっちがどんな人におすすめかまとめてきました。
両モデル共にすぐれた吸引力、エッジ清掃力、毛の絡みにくさ、障害物回避性能、音声アシスタント等を誇るハイスペックモデルですが、殆どの点でX8 PRO OMNIが高性能でした。
決してT50 OMNIのスペックが劣るということではなく、むしろ従来モデルと比べても優れた機能が多く搭載されており、それでいて価格面を考えるとコスパが非常に良いといえます。
どちらを購入するか迷ってしまうほどの高い機能を誇る両モデルですが、わが家にはどこまでの機能が必要か、といった折り合いを考えて選ぶのが良さそうです。
エコバックスのロボット掃除機、T50 OMNIとX8 PRO OMNIの機能を調べている人、どちらを購入するか迷われている人の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
▼DEEBOT T50 OMNI

▼DEEBOT X8 PRO OMNI
