TCLとハイセンスの32型テレビについて、違いを比較してどっちがおすすめなのか紹介していきます。
TCL、ハイセンス共に中国のメーカーですが、それぞれパナソニックと東芝と関わりがある企業です。
別のメーカーとなるため単純な比較は難しいですが、どちらも低価格帯で高画質、地上波以外にも動画配信サービスやスマホの画面をシェアできる点など、現代のテレビ需要にしっかりと対応しています。
今回は寝室や子供部屋にもぴったりの32型について比較していきたいと思いますが、TCLはHDR対応でコントラスト比が圧倒的に高く、画質に期待できます。
一方のハイセンスはHDRやコントラスト比といった画質を構成する要素については少し弱めですが、ゲームモニターとして使用する際に遅延を抑えた「低遅延ゲームモード」が搭載されています。
画質を優先するか、ゲームでの使い勝手を優先するかでニーズが変わってくるともいえそうです。
本文では、TCLとハイセンスの32型テレビを比較し、どっちがどんな人におすすめなのか紹介していきます。
▼TCL 32型

▼ハイセンス 32型

TCLとハイセンスのテレビの違いを比較
32型テレビ2モデル、TCL(32L5AG)とハイセンス(32A4N)の違いを比較していきます。
TCLとハイセンスはどこのブランド?
TCL
TCLは中国で創業し、フランスやアメリカ等に進出して業績を広げ、テレビの出荷台数では世界第2位を誇る企業で、日本法人は東京都江東区にあります。
日本法人があるというのは海外製品を選ぶ上で重要なポイントですが、実はTCLは2021年にパナソニックからテレビ生産を一部委託されています。
いわばパナソニックのお墨付きといったところですよね。
具体的にどこがパナソニックの技術を受け継いでいるかはわかりませんが、信頼度においてはかなり大きいものと思われます。
ハイセンス
一方のハイセンスは、中国の青島に本社があり、液晶テレビを中心とした家庭用電化製品が主な事業内容です。
1969年に創業して以来、全世界で事業を展開していますが、2018年には日本の大手メーカー「東芝」のグループ会社である東芝映像ソリューションを買収しています。
そのため、テレビにはREGZAの高い技術が使われています。
両者ともに日本の超大手メーカーとの繋がりがあり、その技術力にも期待が持てますね。
HDR対応かどうか
HDR(ハイダイナミックレンジ)映像に対応しているのはTCLです。
HDRとは、ダイナミックレンジ(輝度の最大値と最小値の比率を数値化したもの)を広げることで、よりリアルな映像を表現する技術です。
特にHDR映像では太陽が降り注ぐ風景や雪景色など、明るい風景の視認性が高くなり、より臨場感があります。
一方のハイセンスは、公式サイトでHDR対応が確認できませんでした。

コントラストの高さ
液晶パネルのコントラスト比は以下の通りになりますが、大きな開きがあります。
- TCL:4000:1
- ハイセンス:1200:1
コントラスト比は圧倒的にTCLが高くなっています。
映像の情報をゾーンごとに詳細に分析する機能「マイクロディミング」で、細かなところまで明暗をくっきりと表現するため、メリハリのある美しい映像になります。
ハイセンスはコントラスト比が低く、画質が良くないように思えますが、コントラスト比が低い方が好まれる場合があります。
それはFPSゲーム(シューティングゲームの一種)で、コントラスト比が高いと影が多く、暗闇の部分が見づらくなってしまうため、コントラストが高くない方が相性が良いとされています。
用途に応じて選ぶことで、購入後のミスマッチも避けられそうですよね。
▼TCL 32型

▼ハイセンス 32型

低遅延ゲームモードが搭載されているか
ハイセンス32型には、ゲーム用TVモニターとして使いたい人におすすめの機能、低遅延ゲームモードが搭載されています。
ボタンを押してから動きが表示されるまでのタイムラグを抑えるので、特にオンラインプレイ中のストレスが軽減されます。

サイズの違い
液晶画面のサイズはそれぞれ以下の通りです(スタンドなしの場合)。
- TCL:幅71.6cm×高さ39.2cm
- ハイセンス:幅72.1cm×高さ42.7cm
数センチの違いなので、大きな違いとはいえませんが、設置の際の参考にしていただければと思います。
価格帯の違い
TCLとハイセンス、同じ32型ですが価格はどうなっているでしょうか。
記事作成時点(2024年7月17日)での楽天の取り扱い価格は、TCLが26,800円、ハイセンスが34,020円と、ハイセンスの方が約8,000円高いようです。
価格差も含めてどちらを選んだらよいかは、次の項で詳しく紹介していきますね。
尚、価格は日々変動する可能性が高いので、常に最新の情報をチェックすることをおすすめします。
▼TCL 32型

▼ハイセンス 32型

TCLとハイセンスのテレビの違いを表で比較
以下の表は、TCL(32L5AG)とハイセンス(32A4N)のテレビの違いを比較したものです。
特徴 | TCL(32L5AG) | ハイセンス(32A4N) |
---|---|---|
ブランド背景 | パナソニックからテレビ生産委託受けるなど技術力の信頼性が高い | 東芝の映像ソリューション技術「REGZA」を採用 |
HDR対応 | 対応 | 非対応 |
コントラスト比 | 4000:1 | 1200:1 |
低遅延ゲームモード | 非対応 | 搭載 |
ディスプレイサイズ | 幅71.6cm×高さ39.2cm | 幅72.1cm×高さ42.7cm |
価格 | 26,800円(2024年7月17日時点) | 34,020円(2024年7月17日時点) |
TCL(32L5AG)は高いコントラスト比とHDR対応で画質のクオリティが高く、価格も比較的手頃です。
ハイセンス(32A4N)は低遅延ゲームモードが搭載されている点がゲーマーにとって魅力的であり、画面サイズも若干大きいですが、価格はやや高めです。
どちらのモデルを選ぶかは、利用者の用途や好みによって異なりますが、両モデルともに日本の技術力が投影された製品である点は共通しています。
TCLとハイセンスのテレビどっちがおすすめ?
続いて、TCLとハイセンスの32型テレビではどっちがどんな人におすすめかまとめていきますね。
TCLがおすすめの人
- 映画やドキュメンタリーなど、映像の美しさやコントラストを重視したい人
- 同じサイズなら価格が安い方がいい人
映画を見る機会が多い、またドキュメンタリーなど映像や色彩の美しさを重視する人なら、HDRと高コントラストのTCLがおすすめです。
繊細な色合いやメリハリのある画質は妥協したくないですし、画質が悪いと買って後悔することにもなりかねないですよね。
実店舗で実際に見比べるのがベストですが、画質に関するスペックは納得いくまで検討することをおすすめします。
また、同じ32型でもTCLの方が現時点では価格が低めになっています。
ECサイトでもそれぞれ取り扱い価格が異なる場合が多いので、少しでもお得に手に入れてくださいね。
ハイセンスがおすすめの人
- TVや映像を見るよりも、ゲーム用モニターとして使いたい人
近年ではテレビがあっても地上波はあまり見ないという人も少なくありません。
動画配信サービスの充実はもちろんですが、テレビ画面をゲーム用に使うという人も多いですよね。
ハイセンスはゲームに適したコントラスト比に、低遅延ゲームモードも搭載されています。
コントラストが高いゆえにゲームでは不便ということもあり得るので、おのずとニーズが分かれてくるのではないでしょうか。
どちらも価格帯としてはお手頃なので、メインというよりはサブで活躍しそうな1台です。
▼TCL 32型

▼ハイセンス 32型

TCLとハイセンスのテレビの共通の機能や特徴
続いて、TCLとハイセンスのテレビに共通する機能や特徴について紹介します。
別メーカー同士なので、単純に並べるのは難しいのですが、画質や音質といった特徴について一つずつ紹介していきますね。
映像の美しさ
両メーカーとも独自の技術で、映像の美しさを表現しています。
TCLは映像解析アルゴリズムで、テレビやネットの映像を解析して質感を高め、三次元の精密なカラーマネジメントで、色の濃さや明るさを正確に表現します。
さらにAlgo Engineでエッジ部や文字の周りに出るノイズを抑制処理し、よりクリアな映像を実現しています。
ハイセンスでは、映像をより美しく映し出す高画質エンジンHI-VIEWエンジン2Kを採用しています。
ネット動画用の高画質処理機能で、コンテンツに適した高画質となっています。
いずれもフルハイビジョン
TCL、ハイセンスはいずれも画素数が1920×1080ピクセル、つまり207万3600画素のフルハイビジョンです。
画面の大きさに対して画素数が多い方がより繊細で解像度が高くなりますが、32型でフルハイビジョンであれば十分といえます。
高音質機能
TCL、ハイセンスいずれもDolby Audioに対応し、クリアで迫力のある音質を実現しています。
複数のスピーカーから同時に音声を再生するサラウンド状態となるので、映像に入り込みやすく、ゲームの世界観にもより深く引き込まれそうですよね。
バックライト直下型
バックライトは両メーカーともにLED直下型となっています。
液晶テレビはLEDバックライトを当てることで映像を映しますが、バックライトには「エッジ型」と「直下型」の2種類があります。
エッジ型は画面の左右または上下にライトを並べる方式なのに対し、直下型は画面の前面にライトを敷き詰める方式です。
直下型はエッジ型に比べて白と黒がはっきりと表現され、全体の色ムラも少ないのが特徴です。
各種動画配信サービスに対応
今やYouTubeやNETFLIX、アマプラやHuluといったネット動画配信サービスを利用する人はかなり多くなっていますが、TCLとハイセンスはもちろん対応しています。
自宅で映画を楽しみたい人や、地上波では放映していないスポーツ中継、お気に入りのチャンネルなど家族で幅広い楽しみ方が可能です。
▼TCL 32型

▼ハイセンス 32型

スマホの画像もテレビの大画面で
スマホからのミラーリング機能はもはや当たり前ともいえますが、TCL、ハイセンスいずれも可能です。
スマホの画像、動画などをテレビの大画面で楽しめるので、迫力と臨場感が違います。
壁掛けでもスタンドでも設置可能
TCL、ハイセンスともにスタンド用のパーツが付属されていて、スタンドでの設置が可能です。
壁掛けとしても使えるので、テレビを置くスペースがあまり無い場合でも壁に掛けてスッキリ設定できます。
Bluetooth対応
Bluetooth対応である点も共通しています。
ワイヤレスイヤホンなどを使って、離れた場所でも音声を聴けるので、家族が寝ている夜間でも音を気にせず楽しむことができます。

音声アシスタント対応
TCLとハイセンスのいずいれも、スマートスピーカーを介して音声で操作することができます。
TCLはGoogleアシスタントに対応、ハイセンスではAlexaとApple Homeに対応しています。
▼TCL 32型

▼ハイセンス 32型

TCLとハイセンスのテレビの違いを比較まとめ
TCLとハイセンスの32型テレビを比較し、どっちがどんな人におすすめか紹介してきました。
いずれも中国のメーカーですが、TCLはパナソニック、ハイセンスは東芝とそれぞれ繋がりがあるため、日本でもなじみの深いメーカーといえます。
両者の違いをまとめると、HDR対応でコントラスト比が高く、美しい映像にこだわったのがTCL、一方、コントラスト比は高くないもののその分ゲームをする際に適しており、低遅延ゲームモードが搭載されているのがハイセンスです。
映画やドキュメンタリーで美しい映像を見たい人ならTCL、どちらかというとゲームモニターとして楽しみたいならハイセンスを選ぶのがおすすめといえます。
TCL、ハイセンスいずれもネット動画配信サービス対応、スマホ画面のミラーリングも可能なので、現代のテレビ需要にぴったり合っていますね。
価格も2万円台後半~3万円台前半と手頃なので、寝室や子供部屋のサブテレビとしておすすめの1台です。
TCLとハイセンスのテレビの違いを調べている人や、どちらを購入するか迷われている人の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
▼TCL 32型

▼ハイセンス 32型
