この春に発売されたエコバックスのロボット掃除機の新商品、DEEBOT T30 PRO OMNIと、Y1 PRO PLUSの違いを比較して、どっちがおすすめかを紹介していきます。
現時点で楽天でのエコバックスロボット掃除機の売り上げランキングで、T30が1位、Y1が2位になっており、とても注目を集めています(ランキングはその時々で変わりますのでご参考までに)。
いずれの機種も「PRO」という名称が付いていますので、スペックにも期待できそうですが、まずは大きな違いからピックアップしていきますね。
- 吸引力
- メインブラシの構造
- エッジクリーニング性能
- インテリジェントセンサー
- モップリフトアップの有無
- モップの形状、自動洗浄&乾燥の有無
- ステーションの形状
- 障害物回避性能
主な違いだけでもこれだけあり、細かな違いを含めると全く別物と言っても差し支えないくらいです。
その分、ニーズははっきり分かれてくるので、それぞれの製品特徴がわかれば迷うことも少ないのかな、と思います。
本文では、エコバックスのロボット掃除機の新商品、DEEBOT T30 PRO OMNIと、Y1 PRO PLUSの違いを比較し、どっちがどんな人におすすめかも併せて紹介していきます。
▼DEEBOT T30 PRO OMNI

▼Y1 PRO PLUS

DEEBOT T30 PRO OMNIとY1 PRO PLUSの違いを比較
エコバックスのロボット掃除機、DEEBOT T30 PRO OMNIと、Y1 PRO PLUSの違いを比較していきます。
吸引力の違い
T30 PRO OMNIと、Y1 PRO PLUSの大きな違いの一つが「吸引力」です。
エコバックスのロボット掃除機は「Pa」で統一されていてとてもわかりやすいですが、T30 PRO OMNIが11000Pa、Y1 PRO PLUSが6500Paです。
T30の方が圧倒的に、2倍近い数値となっていますね。
エコバックスのDEEBOTシリーズのアップデート速度はめざましく、新商品が出る度に驚きの吸引力を塗り替えてきていますが、11000PaというのはDEEBOT史上最高となるレベルです。
かといってY1 PRO PLUSの6500Paが低いわけではなく、ロボット掃除機としてかなり高いレベルにあることは間違いありません。

メインブラシの構造と絡まりづらさ
T30 PRO OMNIでは、これまでのDEEBOTロボット掃除機になかったブラシ構造を採用しています。
まずは「Zero Tangle」というエコバックス独自の櫛歯アレイ構造で、吸い込んだ髪の毛などがブラシに絡まずまっずぐ吸い込まれる設計になっています。
さらにブラシは、DEEBOTの上位機種がラバーブラシを採用している中、あえて毛のブラシです。
帯電防止加工を施し、V字型にすることによってより絡まりを防いでくれます。
エッジクリーニング性能
丸形ロボット掃除機の課題がエッジ部分をどこまできれいにできるかですが、まずはT30 PRO OMNIから見ていきます。
T30 PRO OMNIでは丸形モップを壁に沿わせるように外に出すことが可能になったため、壁際1mmまで近付くことが可能になりました。
一方のY1 PRO PLUSでは吸引清掃でも壁際15mmまでとなるため、エッジクリーニングについてはT30 PRO OMNIがかなり進化しているといえます。

▼DEEBOT T30 PRO OMNI

▼Y1 PRO PLUS

モップの形状
モップの形状は両モデルで大きく異なっています。
- T30 PRO OMNI:丸形の回転デュアルモップ
- Y1 PRO PLUS:半月状のシートモップ
T30 PRO OMNIは丸形の回転デュアルモップで、2つのモップが圧力をかけながら高速回転することで、しつこいこびり付き汚れもこそげ落とします。
Y1 PRO PLUSのモップは半月型のシート状で、回転する仕様ではありません。
掃除機の走行に合わせて拭き取っていく形になるため、水拭き性能としてはT30 PRO OMNIが圧倒的に優れているといえます。
納得いくまでお掃除「インテリジェントセンサー」
T30 PRO OMNIにはシリーズ初登場の「インテリジェントセンサー」が搭載されています。
水拭きの際に汚れが特にひどい箇所や、取り残しがあると感知して、きれいになるまで何度も繰り返し拭き取り掃除をします。
飲み物や調味料がこぼれて乾いた汚れも、手を汚すことなくロボットが納得いくまできれいにしてくれます。
モップリフトアップの有無
水拭き清掃中にカーペットを検知した際に、T30 PRO OMNIはモップを0.9cmリフトアップして、カーペットが濡れるのを回避します。
Y1 PRO PLUSにはリフトアップ機能はありませんので、水拭きをする際はモップを付ける必要があります。
水拭き中にカーペットを濡らす心配については、センサーがカーペットを検知してしっかり回避してくれるので安心です。
T30はモップを持ち上げて回避、Y1はカーペットから離れて回避し、いずれも濡らしたくないところに乗り上げることはありません。

▼DEEBOT T30 PRO OMNI

▼Y1 PRO PLUS

モップ自動洗浄&乾燥の有無
T30 PRO OMNIはモップを自動で温水洗浄し、熱風乾燥までしてくれるので、全く手間要らずでモップを清潔に保てます。
Y1 PRO PLUSにはモップの洗浄&乾燥機能は有りませんので、手動で洗う必要があります。
障害物回避性能
まず大前提として、DEEBOTシリーズの障害物回避性能は全体的に高レベルです。
その中でもT30 PRO OMNIとY1 PRO PLUSを比較すると、以下の通りになります。
- T30 PRO OMNI:True Detect 3D 3.0
- Y1 PRO PLUS:スマートLiDARナビゲーション
True Detect 3D 3.0は物体を三次元で認識し、正確に障害物を回避する機能です。
Y1 PRO PLUSに搭載されているスマートLiDARナビゲーションは、光を用いて物体との距離を測る技術で、障害物が何であるか具体的に認識するのはできないまでも、衝突や接触を避けて走行することが可能です。
マッピングシステム
マッピングシステムについても、T30 PRO OMNIの方がバージョンが上です。
- T30 PRO OMNI:True Mapping2.0
- Y1 PRO PLUS:True Mapping
T30 PRO OMNIは6分間で100㎡のマッピングが可能なのに対して、Y1 PRO PLUSは10分で120㎡のマッピングが可能となっています。
スピード感はバージョンの高いT30 PRO OMNIが優れていますが、両モデルとも速く正確なマッピングでアプリと連携し、さまざまなお掃除パターンを設定することが可能です。
▼DEEBOT T30 PRO OMNI

▼Y1 PRO PLUS

音声アシスタントの違い
DEEBOTの上位モデルでは音声アシスタントが当たり前になっていますが、T30 PRO OMNIにはエコバックス独自の音声アシスタント「YIKO(イコ)」が搭載されているので、スマートスピーカーを使わずに音声指示が可能です。
本体に直接話しかけるだけでお掃除がスタート、指定した場所をお掃除といった指示ができます。
一方のY1 PRO PLUSも音声での指示が可能ですが、こちらはYIKOを搭載していないため、Amazon AlexaまたはGoogleアシスタントといったスマートスピーカーが必要になります。
バンパーに触れて起動
T30 PRO OMNIは音声やスマホアプリの他、バンパー部分をつま先でタッチすることでも起動できます。
忙しくて手が離せない時、お料理中に調味料をこぼしてしまった時などに、とっさに動かせるので便利です。
ステーションのサイズと形状
ステーションのサイズと形状も大きく異なっています。
- T30 PRO OMNI:幅409mm×奥行き490mm×高さ480mm
- Y1 PRO PLUS:幅320mm×奥行き210mm×高さ269mm
並べてみるとT30 PRO OMNIが高いように見えますが、モップの洗浄および乾燥機能がある分なので打倒ですね。
むしろ洗浄と乾燥機能があるオールインワンタイプでもコンパクトにまとまっているといえます。
価格帯の大きな違い
T30 PRO OMNIとY1 PRO PLUSではこれだけスペックの違いが大きいため、価格がどのくらい違うのか気になりますよね。
エコバックス公式販売サイトではT30 PRO OMNIが179,800円、Y1 PRO PLUS は89,800円とほぼ倍の価格差となっています。
スペック重視か価格重視かでニーズははっきり分かれてくると思いますが、スペック重視なのに価格の安さに惹かれたり、最高レベルのスペックは必要としていないのについ気が大きくなったり……といったミスマッチは避けたいですよね。
次の項ではどっちがどんな人におすすめかをまとめましたので、ご参考いただければと思います。
価格は日々変動する可能性がありますので、常に最新の情報をチェックすることもおすすめします。
▼DEEBOT T30 PRO OMNI

▼Y1 PRO PLUS

DEEBOT T30 PRO OMNIとY1 PRO PLUSの違いを表で比較
DEEBOT T30 PRO OMNIとY1 PRO PLUSの違いを表にまとめました。
特徴 | T30 PRO OMNI | Y1 PRO PLUS |
---|---|---|
吸引力 | 11000Pa | 6500Pa |
メインブラシ構造 | Zero Tangle構造、毛ブラシ | スタンダードラバーブラシ |
エッジクリーニング | 壁際1mmまで | 壁際15mmまで |
モップ形状 | 丸形の回転デュアルモップ | 半月状のシートモップ |
モップリフト機能 | 0.9cmリフトアップ | なし |
清掃やり直し機能 | あり | なし |
障害物回避技術 | TrueDetect 3D 3.0 | スマートLiDARナビゲーション |
マッピング技術 | TrueMapping 2.0 | TrueMapping |
モップ自動洗浄&乾燥 | あり | なし |
バンパー起動 | あり | なし |
音声アシスタント | YIKO 2.0搭載(直接音声操作可能) | スマートスピーカー対応(別途必要) |
ステーションサイズ | 幅409×奥行き490×高さ480mm | 幅320×奥行き210×高さ269mm |
価格(2024年時点) | 179,800円 | 89,800円 |
この表から、T30 PRO OMNIは先進的な機能を多く備え、特に吸引力が高く、エッジクリーニング、障害物回避、マッピング技術においても最新の技術が導入されています。
また、モップの自動洗浄&乾燥機能やバンパー起動などの利便性の高い機能も搭載されています。
一方、Y1 PRO PLUSは吸引力はやや劣りますが、価格が約半額で、基本的な清掃機能を備えておりコストパフォーマンスに優れています。
モップ機能やマッピング技術も高いレベルで提供されているため、機能性を求めつつも予算を抑えたい方にお勧めです。
これらの情報をもとに、自分の生活スタイルや清掃のニーズに最適なモデルを選ぶことができます。
また、繰り返しになりますが、価格は変動する可能性があるため、購入時には最新情報を確認して見てくださいね。
DEEBOT T30 PRO OMNIとY1 PRO PLUSどっちがおすすめ?
DEEBOT T30 PRO OMNIと、Y1 PRO PLUSの違いを比較してきましたが、どっちがどんな人におすすめかまとめていきます。
T30 PRO OMNIがおすすめの人
- 吸引力をはじめとしたお掃除レベルが高い方が良い人
- モップを洗う手間を省きたい人
- 物体回避機能の高さを求める人
T30 PRO OMNIをおすすめしたいのは、ズバリ「スペック重視」の人です。
吸引力にエッジクリーニング、水拭き性能とどれをとってもDEEBOT史上最高レベルに値するハイエンドモデルなので、むしろこの価格帯ならおすすめです。
壁際の清掃レベルも高く、毛の絡まりを防止したブラシシステムは、ペットの毛や長い髪もスムーズに吸い取ってくれるため、取り残しや絡まりといったストレスからも解放されます。
そして、水拭き性能が高い上にモップの洗浄と乾燥も自動で行うので、全くと言っていいほど手間がかかりません。
障害物回避機能もすぐれているため、ペットのご飯やおもちゃが散らばりやすいといったお部屋環境にも適応します。
Y1 PRO PLUSがおすすめの人
- 価格を抑えながらも吸引力の高いロボット掃除機を求めたい人
- 基本的に片付いていて、物体回避機能はそこまで高くなくて良い人
Y1 PRO PLUSは8万円台という価格ながら、6500Paという吸引力、水拭き機能、自動ゴミ収集、障害物回避といった必要十分以上といえるスペックです。
モップリフトや、自動で洗浄と乾燥をしてくれる機能こそありませんが、ロボット掃除機としてはかなり高レベルといえます。
物体回避機能はT30 PRO OMNIほどではないものの、基本的に片付いているお家であれば十分過ぎるレベルといえます。
いずれにしても、求めるスペックと予算を合わせて検討することをおすすめします。
▼DEEBOT T30 PRO OMNI

▼Y1 PRO PLUS

DEEBOT T30 PRO OMNIとY1 PRO PLUSの共通の機能や特徴
続いて、DEEBOT T30 PRO OMNIと、Y1 PRO PLUSに共通する機能や特徴を紹介していきます。
吸引と水拭き掃除の2in1
もはや言わずもがな、といった感じですが、T30 PRO OMNIとY1 PRO PLUSいずれも吸引と水拭きの2in1タイプです。
ホコリやペットの毛が溜まってきている時にはまず吸引してから水拭きといったように、お部屋の状態や汚れ具合によって臨機応変にお掃除できます。
但し、Y1 PRO PLUSにはモップリフト機能がないのと、モップの付け外しや洗浄は人の手で行うことになります。
ゴミ自動収集機能
ゴミの自動収集機能も、両モデルに共通しています。
T30 PRO OMNIといったハイエンドモデルでは当然ながら、Y1シリーズでは商品名に「PLUS」が付いていると自動ゴミ収集機能が付いていることがわかります。
自動でステーションに戻って専用ダストバッグに収集してくれるので、ゴミを都度捨てる煩わしさもなく、数ヶ月に1回まとめて捨てるだけなので楽なのはもちろん、ホコリが舞うリスクも大きく軽減できます。
段差乗り越えの高さ
お部屋と廊下の間や、厚みのあるじゅうたんなど段差がある場合に難なく乗り越えられると便利ですよね。
両モデルとも2cmまでの段差を乗り越えられるので、お掃除途中で引っ掛かってストップすることも少なくなります。
もちろん、落下防止のセンサーも搭載されていて、玄関や階段などから落ちる心配もありません。
アプリを駆使してお掃除
エコバックスのロボット掃除機は、専用アプリを使ってさまざまなお掃除指示が可能です。
お掃除開始、停止、一時停止などはもちろん、スポット清掃、進入禁止エリア設定など好きなようにお掃除をカスタマイズできます。
初めてマッピングする時にアプリを開いていると、マップが作られていく様子をリアルタイムで見ることもできますよ♪
マッピングが完了すればエリア清掃指示ができるので、お掃除の満足度が高まりますね。
▼DEEBOT T30 PRO OMNI

▼Y1 PRO PLUS

DEEBOT T30 PRO OMNIとY1 PRO PLUSを比較まとめ
この春に発売された、エコバックスのロボット掃除機DEEBOT T30 PRO OMNIと、Y1 PRO PLUSの違いを比較して、どっちがどんな人におすすめかをまとめてきました。
T30 PRO OMNIはこれまでの吸引力をはるかに超える11000Paに、エッジクリーニング強化といったお掃除レベルがかなりアップしています。
ブラシの構造も一新して絡まりを防止するほか、ひどい汚れを検知してきれいになるまで繰り返すなど、かなりの高スペックといえます。
モップの温水洗浄、熱風乾燥、優れた障害物回避性能も備えたハイエンドモデルです。
一方のY1 PRO PLUSは、モップの洗浄&乾燥機能は付いておらず、T30と比べてしまうと見劣りしそうですが、それでも吸引力は6500Paと高レベルで、吸引に水拭き、自動ゴミ収集と申し分ない機能が搭載されています。
さらに価格は8万円台と、ハイスペックのロボット掃除機にしてはかなりお手頃な価格といえます。
スペックと価格でニーズが分かれてくると思いますので、「わが家はどの機能が必要か」をじっくり検討してみてくださいね。
DEEBOT T30 PRO OMNIとY1 PRO PLUSの違いを調べている人や、どちらを購入するか迷われている人の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
▼DEEBOT T30 PRO OMNI

▼Y1 PRO PLUS
